いま日本の中小企業を取り巻く環境は厳しさを増しています。経済産業省の発表では2009年~2012年までのたった3年間で35万社もの中小零細企業が姿を消しています。それに対して上場企業・大企業は増加傾向にあり、過去最高益を記録する企業も多くあります。ではなぜ、中小零細企業ばかりが減少していくのでしょうか。
私は多くの素晴らしい経営者の方々と出会い、その答えを教えていただきました。成長し続け、次世代に事業を健全な形で引き継がせることができる企業は、いつでも「豊かで幸せになること」を目指して経営をしているということです。
どれだけ大きな事業規模になっても、どれだけ売上を伸ばしても、それだけでは豊かで幸せにはなれません。事業規模を大きくして、売上を伸ばすことで逆に資金繰りに常に苦しんだり、不幸になったりする企業が非常に多くあります。なぜそうなるかといえば、「豊かさ」と「幸せ」の定義があいまいだからです。人は定義できないところには到達することができません。私どもは企業にとっての「豊かさ」と「幸せ」を以下のとおり定義しました。