経営者は後継者を育てるのが仕事
人は何のために生きているのでしょう。何のために働くのでしょう。「お金を稼ぐため」でしょうか。「歴史に名前を残すため」でしょうか。いくらお金を稼いでも死後の世界にお金を持っていくことはできません。自分が死ぬときに自分の名前が歴史の教科書に載るかどうかが重要でしょうか。自分の満足のためだけに働くのには限界があります。
私たちが働くのは家族や子どもたちが苦労しないため、次の未来のためではないでしょうか。真っ暗な夜道を照らしてより多くの人たちを救いたい、生活環境を整えたいと考えたエジソンが電球を発明したのです。私たちが生きる目的の根本に次の世代へ引き継ぐという思いが含まれているのです。
子どものためだと思って懸命に働くうちに、お金さえあれば子どもは喜ぶと勘違いし、お葬式で子どもに「父親が遊んでくれた記憶がない」と言われるのは寂しいことです。
私たちは引き継ぐことを考えなければいけません。きちんとバトンタッチをして死ななければいけないのです。
結婚して父親になるのは簡単です。資格試験などありません。しかし子育てには責任があります。義務があります。それを背負わずに父親になったところで不幸になるのは父親本人ではありません。妻と子どもです。父親として子育てをしていく責任を負えない人はそもそも父親になるべきではないと思います。育児放棄をした父親に子どもの大切さを伝えるのは無理でしょう。
会社を作るのは簡単です。しかし経営がうまくいかなかったときに不幸になるのは経営者ではありません。従業員やお客様です。