中小企業経営者にとっての成功と失敗
成功の反対は何でしょうか。成功の反対は失敗だと思いますか。
違います。失敗は成功と同一線上にあります。あきらめた時点でそれは失敗になるのです。あきらめる前はそれを成長と呼ぶのです。成功の反対側にあるのは「やらないこと」です。やらないと、成功に向かう線は始まりません。その線を描き始めるには決断と覚悟が必要です。
決断と覚悟なしに口だけで夢を語る人がいます。本当に1億円欲しいわけでもないのに「1億円欲しい」という人が案外多いものです。知らない人がいきなり家にやってきて「あなた1億円欲しいのですよね。それなら差し上げますよ」と言ったとします。あなたならどうしますか。おそらくほとんどの人が尻込みするのではないでしょうか。そんな大金を持ったら不幸になるのではないかと躊躇するのではないでしょうか。
大金を動かしたり大きな夢をかなえるために動き出したりするにはそれ相応の覚悟が必要なのです。人は自分の思い描くもの以上の姿には決してなれません。しかし逆に、思い描いてさえいれば誰もやったこのないことだって達成し得るのです。だから初めて空を飛ぶ人がいて、初めて宇宙に行く人がいるのです。
どうやら中小企業の経営者全員が100店舗展開を望んでいるわけではないようです。それはみんなが北海道に行きたいわけではないことと同じです。
私が支援したいのは北海道に行きたいのに歩いている人です。売り上げを10億円にしたいのに1億円で留まっている経営者です。私には経営者の目的を決める資格はありません。
「最近北海道に行くのがはやりですよ」と言われて北海道を目指す人は経営者に向いているとは言えません。どうしたいのか、どこを目指すのか、これは経営者が考えて決めるべきです。その目的を達成するためのお手伝いを精一杯やらせていただくのが私の使命です。