従業員は経営者のものではない
企業の目的の中に創業者の感情が反映されるのは分かります。子どもに引き継がせたいという思いがあるのは理解できます。しかし創業者の子どもが会社を継ぐことは会社にとってのゴールではありません。
子どもにとっても同じです。それは会社の目的ではありません。経営者のゴールだと言うかもしれませんが、会社はたすきをつながなくてはならないのです。経営を続けなくてはならないのです。会社の目的と個人の目的が一致してはいけないのです。
会社と経営者がイコールだとしたら従業員は経営者のものになってしまいます。従業員は経営者が直接雇っているわけではありません。会社の目的の下で同じ組織に所属している人間です。従業員の人生は従業員のものなのです。給料やボーナスをもらう従業員が経営者に頭を下げる必要はありません。
会社は経営者のものではありませんし、会社の目的と経営者の目的は区別されなければなりません。そうすることで会社は成長を続けることができ、社会的意義を得て、さらに発展していくのです。